そろそろ自販機でアタリ出したい件
どうもこんばんは。
今日の夕飯はかつ丼だったんだが、これを食べるといつも喉が渇く。
職場まで歩いて行き帰りして疲れたし、炭酸でも飲もうかと。
日向夏ってのがレモンなんだがグレープフルーツなんだか、
自販機越しに見ても怪しくmistioグレープと同時押しした結果、こちらが出てきた。
日向夏ってのはwikipediaによると柚子の突然変異体らしい。
味はなんだかレモンっぽい。クエン酸が豊富そう。(クエン酸は入ってない)
ボトルが落ちてくると同時に自販機の電子スロットが回っていた、
「555ー」
最後の一桁は少しだけ間を置いてくる。
雨に打たれてるってのに、自販機に焦らされる。
思えば、自販機でアタリを出したことが一度もない。
10歳離れた長男が大学受験の日の朝、
母があったかいお茶を自販機で買ってきた。
「縁起がいいわ! もう一本当たったわよ!」
長男は激怒した。こんなところでツキは使わないでくれと。
その日の大学は落ちたと記憶している。
11年後、僕も大学生になった。
友達が少なく、お昼休みも週に4回は一人で過ごしていた。
そんな日はお昼を抜いてジュースだけを飲む。
人通りの多い自販機コーナーに向かい、一人でコインを入れボタンを押す。
ジュースが落ちてきてからのスロットが回っている数秒がとても恐ろしかった。
もしもアタリが出たら・・・?
一体どう処理すればいいのか。
初体験のアタリの喜びはどこにぶつけるのか。
2つ出てきたジュースを無表情に一人で持ち帰り、昼休み中に2つとも飲み干すのか。
当たらないでくれ・・・
毎度、祈るような気持ちでスロットを眺めていた。
孤独な人間にアタリが出るというのはなんとも残酷な仕打ちだ。
「555-」
スロットが回っている間、当たったときのイメージを繰り広げていた。
家に持ち帰って冷蔵庫に入れる。
明日以降、喉が渇いたときに飲む。誰かに飲まれてもそれでいい。
「5556」
おしまい