オムツマン

明石家サンタを見終わったあとテレビつけっぱなしにしてたら、

 

オムツのコマーシャルを目にした。

 

オムツ…

 

そういや昔、オムツマンとかいうやつがいたな……。

小学生の頃、かかわりのあった少年のことが思い出されてきた。

 

オムツマンとの出会い

当時小6だったぼくは、下級生と遊ぼうみたいなイベントで班長をやらされた。

各学年一人ずつあつめてみんなでなんかして楽しく遊ぼうみたいな感じのイベント。

 

そこでオムツマン(小2)と出会ってしまったわけだ。

 

 

邪魔する奴は許さない

オムツマンはとにかくオムツのことが好きだった。

ハンカチ落としをして遊ぼうってなったときも

彼は輪の中を離れて地面に黙々とオムツを描いていた。

 

『1オムツ! 2オムツ!』

ラジオアンテナみたいな金属棒で描かれていくオムツの数々。

はた目から見るとそれはただの○にしか見えない。

だが、オムツマンがオムツっていうんだからオムツなんだろう。

 

『ちょっと! オムツマン! ちゃんとみんなの輪の中に入りなよ!』

『うるさいッ!』バシッ

生真面目な小4の女の子が注意したら金属棒で腕をひっぱたかれていた。

 

暴力をふるってしまったので金属棒を回収した。

するとオムツマンはさらに怒り出した。

『もういいッ!』『今からここにオムツホールを作る‼』

校庭の砂を手でかき集め、山を作り始めた。

 

『じゃあ俺も手伝ってあげようね』

『触るなッ‼』バシッ

心優しい小5男子の手を払いのけ、オムツホールの建設に夢中になっていた。

オムツマンの手の中で作られるその山は釣り鐘型の山で、どこかの宮殿の屋根の先っぽみたいな感じだった。

無造作に砂をかき集めていたわけでもなく、両掌ですくいあげてからパラパラと山の上に落とし手のひらに残った大きい砂粒は周りに投げ払っていた。

 

そのままみんながえんえんとハンカチ落としをやっている中、彼は一人でオムツホールの建設に勤しんでいた。もちろん完成はしなかった。

 

あれから14年…

生きてれば今は彼も22歳。

名前も思いだしたんだが、漢字が分からないので検索もきかない。

 

元気にやっているんだろうか。

まだまだ現役のオムツマンを続けているんだろうか。

DV男優になってやしないだろうか。

 

オムツのことになると周りのことが見えなくなるあの性格が悪い方に影響されてなきゃいいが……

 

まぁあれだな、

 

ただ一ついえる確かなことは

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ネットに載ってないってことはまだオムツホールが完成されてないってことだ。

 

おしまい